VOCALO CRITIQUE Vol.07 | Edit by VOCALO CRITIQUE編集部伝説的なプログレバンド「四人囃子」のベーシストにして、音楽プロデューサーとしても名高い佐久間正英氏。近年はネット上でVOCALOID楽曲も精力的に発表しており、ブログ記事の「音楽家が音楽を諦める時」では大きな反響を呼びました。今回、VOCALOID CRITIQUEでは佐久間正英氏と、プロミュージシャンとしての活動実績もあるキャプテンミライ氏に、ツールとしてのVOCALOID、VOCALOIDを使用した音楽について対談いただきました。(取材日:2012年9月17日)——VOCALOIDというものの知名度が上がってきていますが、プロの方が使うこと、例えば『女声コーラスを入れたいのでVOCALOIDを利用する』といった使われ方はしていないように感じます。それにはどういった理由があるのでしょうか? 佐久間 僕も他の人がどうしているか知らないんだけど、僕らがやってるような製作の現場で使われにくいのは、一つはWindowsっていうのは単純に大きいと思いますね。例えばMacのプラグインで出たりしたらば、全然もっとたくさん使われている気がしますね。Windowsでやって、それを一旦読みこんでやるっていう使い方しか、現実的にはできないんで。そうすると、一旦読みこんだ後またエディットが必要になったりしたときに、行ったり来たりっていう手間がとてもね。それもオーディオファイルじゃないとやりとりできないって形になっちゃうんで、そこが案外面倒臭いんじゃないですかね。 キャプミラ ものすごく単純だけど『なるほど!』っていうところが。まず、そういう壁がありましたね。 佐久間 プロの現場はMacメインになっちゃいますもんね。YAMAHAさんがMac用に作れば…… 大変なんだろうけど。 キャプミラ 出る出るとずっと言われてますけどね。 佐久間 それとあと、マンマシンインターフェースって言うのか…… 入力の仕方がちょっと古いって言うか、やりにくいですね。初期のWindows用のMIDIシーケンサーみたいな感じですよね。その辺もある気はしますね。やってみても面倒くさくなっちゃう人が多いのは確かじゃないかな。 ——『もっとこうなったらいいのに』というのはありますか? 佐久間 もっと今どきの普通のDAWみたいな使い方ができればね。あるいは、VOCALOIDがそう発展するっていうよりもVOCALOIDがプラグインとして使えるようになるのが、たぶん健全かなと思いますけどね。無理してVOCALOID上でオーディオデータいろいろ乗っけたりなんてやるよりは、VOCALOIDが最初からプラグインでDAWの上で動くと。プラグインの形式なんて今はそんなにあるわけじゃないんで、それをいくつか作っちゃえば済んじゃう話なんだけど…… きっと難しいんでしょうね(笑)やらないってことは、技術的に。 キャプミラ もしそこら辺の使い勝手の面がクリアされたら……。 佐久間 もっと一気に使う人増えるんじゃないかな。簡単だったら。さっき仰ってたコーラスだったり、ちょっとしたところで合わせたりっていうのが楽にできるとは思うんで。 キャプミラ 実際VOCALOID使ってるとコーラス的な使い方にはすごくマッチしてるような気はしますね。 佐久間 そうですよね。十分使えるとは思うんでね。 ——実際、Web上に上がっている曲をお聴きになったりっていうのは? 佐久間 うん、たまにありますけど。 ——何か商業音楽と違うと感じられるところはありますか? 佐久間 あんまりないですね。技術的に未熟とか音が悪いとか(笑)そういう意味での商業音楽との違いはあるけどアプローチや方法論は……。今ボカロで世に出てるものって結局ポップスですからね。意外と大胆なものは少ないですね、折角こういう機会でありえないことができる割には。『大胆な』っていっても早口で息がつけないとか、その程度の大胆であって、まったく別のアプローチっていうかな、そういうものを耳にしたことがないのはちょっと残念。面白い曲とか、よくできてるのもたくさんありますけれど、言ってしまえばプロがやるものと比べるとどうしてもクオリティがね…… まだ下手っぴだなあっていうのが正直ありますけど。 ——今、音楽市場はどこも頭打ちですが、その中にVOCALOIDが入ることで日本の音楽市場が盛り返していく可能性はあるんでしょうか? 佐久間 うーん、どうかな。そんなにはそれによって大きくっていうのはないかと思いますけどね。あくまでソフトウェアなんでね。技術的な進化・変化がどうなっていくかにかかっちゃうと思うんで。そんなに変われなければ、これは一過性のもので終わるに決まってるし、時代の要求に合わせてちゃんと変わっていければ、もっと変わっていくとは思うんですね。あくまでソフトウェアにすぎないっていうところですよね。さっき言った使い勝手であったり音質であったり金額であったり、それをどう変えていけるかかなとは思いますね。今のままだったら飽きちゃいますからね。歌い手が何人もいるわけじゃないし(笑) キャプミラ ソフトウェアの使い勝手が上がっていったときに、次のステップとして変わっていくとしたら、何が変わっていくのでしょう? 佐久間 もうちょっと楽器として成熟していければ、さらに使われるようになっていくし、今まで使わなかった人が使うってことは新しい可能性も生まれてくる。 キャプミラ 結局VOCALOIDっていうのはボーカルを作りだすものじゃないですか。なので、音楽のジャンル的には何かが変わるというわけじゃないじゃないですか。歌が作れるというだけで。 佐久間 ただ、表現力が変わるとたぶん歌の……。 キャプミラ これがあることによって何か違う音楽というか違う表現が出てくる可能性みたいなのはあると。 佐久間 出てくる可能性はあると思います。今だと単にピッチの良いボーカル。ピッチが良くて発音が悪いボーカル(笑) キャプミラ (笑) 佐久間 でしょ? キャプミラ 確かにそうですね。 佐久間 要するにオートチューンでケロケロにするのがウケた時代と丁度一緒にきた。だからあれのウケ方であって、オートチューンのケロケロも思ったよりか長く続いてるけど、そろそろ流石にアメリカでも減ってきてるしね。それと同じようなことになっちゃうんだよね。表現ってやっぱりもっと…… オートチューンのケロケロとボカロで言えば残念ながらオートチューンのケロケロの方が、元が生歌な分表現力があるじゃないですか。 キャプミラ そうですね。情報量も多いですもんね。 佐久間 だからそういう風に情報量を多くできないと。それはキャラクターの種類という意味での情報ではなくてね。 キャプミラ 確かにオートチューンのケロケロボイスが出てきたことによって、ああいうジャンルっていうのも増えたじゃないですか。音楽ジャンルも変わったじゃないですか。そういうことがVOCALOIDで起きると面白いってことですよね。 佐久間 僕は知らないんだけど、HIPHOPのボカロ版とかあんまりないじゃないですか。一番あってもいいはずなのに。 ——やろうとしてる方はいるんですけど、ラップみたいなのはちょっと。 キャプミラ 結局音符で打ってる時点で難しいんですけど、VOICEROIDっていう喋らせる技術があるんですよ。あれがすごく面白くて、ものすごく綺麗に喋るんですよね。ただ、喋らせるソフトなんでリズムに合わせてってことができない。リズム機能が付くとかなり面白いと思うんですよ。 佐久間 それとボカロと上手くね。そういう進化があると変わってくるなあと思います。あと、意外にもテクノを僕は聴いたことないんだけど。純然たるテクノ。 キャプミラ 所謂テクノみたいなものってマッチしそうなんですけど、あんまりいないですよね。世代じゃないのかなという、作ってる側の人たちが。 佐久間 一時期やろうかなと思ったんだけど。それが世界に出すには近道かなと。J-POPやるよりは(笑) キャプミラ そうですね。 佐久間 あともう一個変わっていくには大事なのが、今はYAMAHAじゃないですか。要するに他のメーカーもこれを出していくようでなければ広がらないですね。 キャプミラ エンジン自体をってことですね。VOCALOIDではなくて他の似たようなエンジンを。 佐久間 他のメーカーがまだ始めてないってことは、まだまだ広がらないってことですね。例えばシンセサイザーだってMoogだけが作ってたら広がるわけがなくて、いろんな人がいろんなアプローチしていろんな物を作ってって成熟していくって言うのかな。 キャプミラ 今はYAMAHAのエンジンがあって、その上のライブラリっていうところで競われてる状態ですよね。それが複数になると確かに違うのかもしれませんね。 佐久間 YAMAHAのコピーして作りだす人はいると思うんだけど、そうじゃなくてね。全然別な発想で作っていく。 キャプミラ Sinsyっていうのがあったりとか、あとはUTAUがあるか。 佐久間 ああ、UTAUがありますね。でも、まだアマチュアな感じが……。 キャプミラ Sinsyっていうのは大学の研究室が作ってるもので、Web上でフリーで使えるんですけど。それはVOCALOIDみたいにサンプリングがベースじゃなくて、シンセサイジングで音を合成するんですよね。Webで楽譜を打ち込むとWAVファイルになってDLできるようなシステムなんですけど。VOCALOIDとは質の違った声が出るんで面白いですね。 佐久間 僕、初期から思ってるんだけど、モデリングで作るところが出てこないのがね。何て言うのかな、こういう男女、頭のサイズはこう、体型はこう、それで声が変わるわけじゃないですか。人体モデリングから歌い手を作るっていうのを意外に誰も始めないから、それができてくると面白くなる気がしますね。キャラクターから声を作るんじゃなくてね。まだまだそういうのも含めて発展途上。幼稚園にも入れるかどうかの技術かなって感じは……。 ——ネット上だと、流行り廃りのスピードがとても速くて、VOCALOIDのランキングも一週間でがらっと変わってしまいますし、半年でまるっきり変わってしまう。 キャプミラ 半日で変わるよね。 ——すごいのが出てきちゃうと半日で変わりますね(笑)速いっていうのはどんどん消費されているような感もしますが……。 佐久間 いや、今のそういう状況に関して言えば消費云々じゃなくて作る側が多いっていうだけですよね。出てくるものが多いからそうなるだけであって。過去のレコード会社みたいな音楽シーンのやり方だったらばそんなに出せないじゃないですか。自分のところの商品が売れなくなっちゃうのもわかるから、出す数を限定するっていうのもあるし、実際作るのに時間がかかるし。でも、今は例えば1日10曲出そうと思えば出せる子はいるわけじゃないですか。それはもう量があまりにも違いますので、長くランキングを保つっていうのは相当難しい。よほどのクオリティのもの、よほどみんなに好かれるものを出せば別だけど(笑)でも、それでも一回DLしちゃえばランキング上では聴く必要はなくなっちゃうから消えて当然であって、いつまでもそれが残るってことはありえないんじゃないですかね。 ——ネットに上がってしまえば、いくらでもDLできてしまうんですけど、でも、DLできる曲ばかりなのにCDを売るようなイベントに行くとたくさんの人が来ていて、YouTubeなんかに曲を上げられてしまうからCDが売れなくなったというのは嘘なんじゃないかと思ってしまうんですが。 佐久間 そうですね。あんまり関係ない。 ——ただ、良いものだからCDが売れるというのも説明がいかない気がするんですよね。 キャプミラ VOCALOID始めてみて思ったのは、VOCALOIDのCDはやっぱり売れるんですよ。思ったより全然売れて、それこそ全部インターネットでDLできるのに何で売れるんだろうって最初疑問だったんですよね。それは何なんでしょうね?(笑) ——1つ思うのは、コレクターアイテムとしての価値ですね。 佐久間 やっぱ現物を持ちたいっていう。 キャプミラ なるほど。 ——直接顔を合わせて買えるのが大きいっていう意見もありますね。所謂商業音楽に比べると、作曲者側の名前がすごく前に出てきていてとても面白いと思うんですが。 佐久間 “ボカロP”っていうのが…… 曲作ってアレンジもしてっていうやり方が、言ってしまえば“つんく”だったり“小室哲哉”みたいな意味だから、そういう意味では名前は出やすい。 キャプミラ 確かにそうですね。つんくさん、小室さんは名前が出てますね。そもそもつんくさんからきてるんだよね?“○○P”って。 佐久間 ああ、そうなんだ。 キャプミラ ゲームがあるんですけど。“THE IDOLM@STER”っていうゲームが、自分の名前を入れると“P”って呼んでくれるんですよ。そのゲーム自体がつんくさんとモー娘。をモチーフにしてできてるんで、そこからきてるらしいんですよね。 佐久間 そういう構図なんだね。 キャプミラ ちょっと漠然とした話なんですけど、VOCALOID……“初音ミク”って言ってるんですけど、“初音ミク”ってやっぱりアイコンであって、起きてるムーブメントの実体っていうのは作ってる側からすると…… 何て言うんでしょうね。コストダウンのインフラと言うか、コンピューターで完結して音楽が作れるようになって、最近プラグインもものすごく安くなってきて、低予算で作れるようになった。他にも動画だったりとか、イラストだったりとか、すべてが全部安くできるようになってきたんですよね。それで、個人がいろんなものを、作品を作れるようになってったときに、アウトプット先っていうのがなくて、そこに“初音ミク”っていうのが出てきたんで、“初音ミク”を通せば音楽作ってる人も動画の人も絵を描く人もみんなそっからものを出せる丁度いいアイコンがポンと出てきた、というのが今のムーブメントの実体のような気がちょっとしていてですね。つまりその、本当はでっかいインディペンデントの、ごちゃごちゃしたものが実体になってると思うんですよね。で、こっから先、もし“初音ミク”自体がキャラクターとして消費されても、また別なアイコン見つけてモノを作る人たちは作っていくと思うんですよ。…… というように、実体としてモノを作るコストがどんどん安くなって、みんながモノを作れるようになってきたという状況がこのまま進んでいくと、どうなるかっていうのが、モノ作りの未来の形というか、そういうようなものってどうなるんでしょう?どういう風に進化していくんでしょうね? 佐久間 良い面は多様化ですよね、単純に。困る面は、アウトプット口がその分余計なくなる。あるいはアウトプットはYouTubeであれなんであれいくらでもできるんだけど、出しても誰にも伝わらない。 キャプミラ それはさっき仰っていた数がどんどん増えることでサイクルもどんどん短くなっていくということですよね。 佐久間 っていうのが一番大きな問題ですよね。それと『多様化する=品質は保たれなくなる』と。 キャプミラ 確かに。それはそうですよね。 佐久間 そこをどうするか。良い音楽は届きにくくなる。例えて言えば、昔ワープロが出たときにワープロがあれば良い文章が書けるかっつったらそんなことはない。それと同じように、ツールが安くなって誰でも作れるようになったから良い音楽ができるかっつってもでもできないわけで、できる人とできない人ってのが端から実はいる。ただ、さっき言ったアウトプットのところで考えると、駄目なものもすごく優れてるものも同じ土俵になっちゃうもんで、凄く優れてるものに辿りつけなくなる…… っていうのは、実はかなり大きな問題なんじゃないかな。文化として成熟しにくくなっちゃう。やっぱり優れたものが育っていって文化になるから、優れてるものが埋もれてしまう状況にとてもなりやすい。 キャプミラ 例えば昔、インターネット以前ですと、そういうものをセレクトして世の中に紹介するみたいな人がいたりして……。 佐久間 それがレコード会社であったりなんだったり。 キャプミラ しかもそれが、スパンが長いというか、月刊誌だったら一カ月に一回とかいうスパンでそれを行っていたんで、一個一個のタイトルが成長しやすかったわけですよね。それもなくなってしまったということは…… 大変。 佐久間 例えばアイドルみたいなもので考えたときにも、昔だったらアイドル1人出すためには、特に才能のある子を集めて、それを本気で特訓して初めて凄いアイドルになるんだけど、特に優れたものも集められない、特訓もできない、でもアイドルがいっぱい出てくる時代。その中で着目されるものは何かって言うと、宣伝的なところでしかなくなっちゃって、アイドル自体のアイドル性とは別のところでやんなきゃいけない。だから、それをアイドルじゃなくて音楽で考えれば、今度は音楽と別のところでどう着目させるかしかなくなっちゃう。そうするとそこで着目させられない優れた音楽家は為す術なく消えていくと。 キャプミラ ですね。確かに最近のインターネットを見てもそれは感じますよね。 佐久間 だからそういう意味で、はっきし言っちゃえば日本の音楽は本当にクオリティが一気に下がった。だから日本がもはや韓国とかに太刀打ちできないのはそこですよね。 キャプミラ そうか…… そうですね。 佐久間 クオリティがもう全然。韓国であれシンガポールであれアジアの中で日本はかなり取り残されてて、断トツにクオリティは下がってますね。 キャプミラ それを盛り返すというか、逆転していくにはどうしようもないってことですかね? 佐久間 今はどうしようもないんじゃないかな。だから僕は『音楽家が音楽を諦める時』って書いたのは、そういうような意味も含めてのクオリティを保てないっていう……。多様化というところだけを良しとはやっぱりできない部分が、文化として見た場合はあるなと。 キャプミラ そうですね。単純に多様化と聞くと、いろんなものが出てきて……。 佐久間 可能性ある、夢ある感じが。 キャプミラ そういう風に聞こえてしまうんですね。 佐久間 実はそれはワープロが出てみんなが良い文書けるようになったかっていうのと同じことでしかない。 キャプミラ そっから良いものが出てくる出てこないはまた別の話というわけですね。そっか……。 ——レビューサイトをやってる方はたくさんいますけど定着化しないんですよね。 佐久間 良いものを高く批評して広めてくっていうやり方は、従来の音楽もそうだったわけだけれども……。それがさらに難しいのは、さっき仰ってたように一瞬で変わる、半日でも変わる、折角良い文章書いたのに文章書き終った時にはもうそれがない(笑)『何その曲?』って言われちゃう(笑) キャプミラ 難しいですね。 佐久間 困っちゃう部分も含めて、『いや、それは面白いことだな』と見てた方が面白いかなとは思うんですけど。 キャプミラ 僕、バンドブームっていうのが丁度世代だったんですけれども、あのときいろんなバンドが出てきたじゃないですか。それで結構いろんな、パフォーマンスだったりスキャンダラス性みたいので面白くて人気があるバンドもたくさんいましたけれども、最終的に残ったバンドっていうのは良いバンドだったってことですよね。良い音楽をやってたバンドは残って、そうでないものは消えていったと思うんですけど、VOCALOIDみたいなインターネットのこういうブームもそんなもんなんじゃないかなと、ちょっと楽観的に見てる部分があるんですけど。良いものを作っていればなんとかなるんじゃないかとは思ってるんですけれどもね……。 佐久間 音楽とかもの作るってなんでもそうだけれども、良いものを作るかどうかしかなくてね。良いものは残るはずだし、フォーカスされるはずだし。もちろん良いものでも残らないものはあるけど、それはしょうがない。だから結局は作り手に全部かかってる。受け手の問題ではないなって。 キャプミラ タームがどんどん速くなっていったっていうのも、さっき仰っていた『数が増えただけだ』っていう風に考えると、数が増えて移り変わりが速く見えるけれども、実はDLされただけで一瞬しか話題にならなかったけれども、ちゃんとそれを聴いてくれている人がいるんだろうなあ、みたいな希望はちょっと持てましたね。でも、良くても広まらないものはあるというのはちょっと悲しいです。
——では、この辺りで。どうもありがとうございました。 佐久間正英 プロフィール1952年3月 東京都生。アーティスト、レコード・プロデューサー、コンポーザー、アレンジャー。プロデューサーとしては130を越えるアーティストを担当。ギネスブックに乗るほどの仕事量ではないかと言われている。 主なプロデュースアーティスト: BOOWY、The Street Sliders、UP-BEAT、THE BLUE HEARTS、筋肉少女帯、エレファント・カシマシ、 黒夢、GLAY、JUDY AND MARY、Hysteric Blue、等々。
キャプテンミライ プロフィールバンド活動やアイドルへの楽曲提供を経て2008年よりインターネット動画サイト上での活動を開始。自作シンセサイザーやVOCALOIDなどの音声合成技術を駆使してストレンジなポップサウンドを作り上げる。2010年、インディーズレーベル「バイバイレコード」の活動を開始、精力的に活動中。2012年、野本かりあとのユニット「エスエフ」を結成、プログラミングを担当。「小室哲哉meets初音ミク」「初音ミクsingsハルメンズ」「初音ミクsingsニューウェイヴ」など、メジャーレーベルのコンピレーションにも多数参加。 写真撮影:29面相@えでぃー(VOCA'ON)
インタビュアー:ひさゆき、宝条(VOCALO CRITIQUE編集部) |
BACK NUMBER > Vol.07 >